「憧れ」の思想執行草舟 PHP研究所読書録・メモ

読書録・読書メモ

今まで読みっぱなしで過ごしてきましたが、読んだ本の印象に残った言葉や文章を記していきたいと思います。

この本はもう4冊？5冊？は買い求め、いたるところに置いている本。同著者執筆の「根源へ」といつもセットで。

何度も何度も再読できる本と出会い、ほんとうにありがたいことと思う。

再読できる、再読したい本に出会うといつも、本を選んだというよりも「本に選ばれたのかもしれない」という不思議な気持ちになる。

「「憧れ」の思想」執行草舟著

憧れには、人間の実存のすべてがある。人間とは憧れのゆえに生き憧れのゆえに死する存在なのだ。（p1）

憧れは燃えさかる悲しみである。（p1）

人間は、ただ死に向かって生きることを決定づけられた存在である。その認識が、自己の生命の実存を創り上げていくのではないか。（p16）

マネープレスMEMO

死を認識し、自覚する。亀井勝一郎著「愛の無常について」にも書かれている死の自覚。

生命の実存とは、つまりは自己の生命の燃焼のことを言う。（p16）

そして、この生命の燃焼過程こそを、私は「人間の運命」と呼びたいのだ。（p16）

人間は、宇宙の意志である。私は、そう思っている。生命の中で、人間だけが「精神」を志向することが出来るからだ。命よりも大切なものがあるからだ。私は、それを「憧れ」と呼ぶ。（p21）

マネープレスMEMO

肉体よりも大切なもの、自己より大切なもの。

垂直を仰ぎ続けることが、憧れを自己に引きつけるのだ。人間に与えられた知性や精神、そして自己の存在をより燃焼させたいという、根源的な欲求こそが憧れを生む。（p22）

マネープレスMEMO

自分の命は与えられたものである。「垂直」の生命、「水平」の生命。

憧れに向かうとは、人間精神の本源を苦悩とともに自己に引き寄せるということなのだ。（p22）

マネープレスMEMO

情熱=受難。