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総量規制とは?基礎知識と対象外取引まとめ

総量規制とは
「キャッシング利用を考えていただけどルールがあるんでしょ?」
クレジットカードのキャッシング消費者金融のキャッシングは、万が一のときにすぐ現金の用立てができるので便利です。

ですが、
・総量規制について知りたい。
・対象外の取引やサービスはあるの?
など気になることもあるでしょう。

そこで、この記事では貸金業法で定められた総量規制の概要と注意点についてまとめました。

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総量規制とは

総量規制とは過度な借り入れを防ぐために、年収の3分の1を超える貸付けが原則禁止とした貸金業法上のルールです。

例えば年収500万円の方は、貸金業者から合計165万円までしか借りることができません。

総量規制は貸金業法第13条の2で規定されています。

貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合において、前条第一項の規定による調査により、当該貸付けの契約が個人過剰貸付契約その他顧客等の返済能力を超える貸付けの契約と認められるときは、当該貸付けの契約を締結してはならない。(貸金業法第13条の2より)

貸金業法とは

貸金業法とは、消費者や事業者の皆さまに貸付けを行う貸金業者に関する規制などを定めた法律です。

グレーゾーン金利や多重債務問題から、2006年12月に抜本的に改正され、2010年6月の完全施行されました。

総量規制は「返済能力を超える貸付け」が行われないための判断基準として定められたのです。

総量規制が適用されるルール

具体的にどのような場合に総量規制が適用されるのか確認してみましょう。

  • 総量規制の対象となる取引
  • 年収の3分の1が上限
  • 年収の定義について
  • 複数の貸金業者からの合計金額が対象

総量規制の対象となる取引

総量規制の対象となる取引は、個人で契約したクレジットカードのキャッシング、消費者金融のキャッシングなどが対象になります。

貸金業法という法律の中で運営・提供されているサービスでなければ、同じようにお金の借り入れをする場合でも総量規制は適用されません。

例えば銀行や信用金庫のカードローンは銀行法が適用されるため、貸金業法の総量規制外の取引として成立するのです。

取引内容総量規制
クレジットカードのショッピング対象外
クレジットカードのキャッシング対象
消費者金融のキャッシング対象
スマホ本体代金の分割対象外
脱毛サロンの分割ローン対象外
自動車ローン対象外
住宅ローン対象外
銀行のカードローン対象外

年収の3分の1が上限

総量規制では、貸金業者(消費者金融やクレジットカード会社など)からの借り入れ総額が年収の3分の1を超えてはいけません

個人が貸金業者で新規契約する際に、貸金業者が個人信用情報機関(CICJICC)で申込者の借入残高の照会等を行い、申し込み時に提出された年収と在籍確認等から3分の1を超えない限度額、審査可否の判断を下します。

他社の借り入れ残高は個人信用情報機関で共有・連携をしておりますので、隠したり、3分の1を超えても借りられる裏技のようなものは存在しません。

なお、1社から50万円超もしくは複数の貸金業者から100万円超の借り入れを行う際は、収入証明書の提出が求められます。

年収の定義について

総量規制に年収に含まれるものは「給与所得」「年金」「不動産収入」などです。

保険金や退職金などの一時的な収入は年収に含まれません。

収入年収
給与所得含まれる
不動産の賃貸収入含まれる
個人事業の事業所得含まれる
宝くじの当選金含まれない
競馬などの公営ギャンブル含まれない
パチンコ・パチスロ含まれない
保険金による収入含まれない
利子や配当金含まれない
退職金含まれない

複数の貸金業者からの合計金額が対象

総量規制の3分の1が適用されるのは、貸金業者からの借入金額の合計になります。

1社ごとに年収の3分の1の借入金額の上限が決められるわけではありません。

例えば年収300万円のXさんが既に楽天カードとACマスターカードのキャッシングで合計100万円借りている場合、プロミスから追加でお金を借りようとしても総量規制上Xさんの上限は100万円となるため追加融資を受けられないのです。

総量規制はあくまでも個人の借入限度額に制限を定めるルールであり、貸金業者は新規契約時に借入状況のチェックを義務付けられているに過ぎません。

総量規制の対象外になる取引

貸金業者から借り入れを行う場合でも、総量規制になじまない貸付けや顧客の利益の保護に支障を生ずることがない貸付けであれば、年収3分の1を超えても返済能力があると認められれば総量規制は適用されません。

他にも貸金業法外のサービスであれば、同じようにお金を借りるサービスであっても総量規制が適用されませんので、どこでお金を借りるかによって法律やルールもお異なることに気をつけるようにしましょう。

  • 除外貸付け
  • 住宅ローン
  • 自動車ローン
  • 例外貸付け
  • 配偶者貸し付け
  • おまとめローン
  • 個人事業者の場合
  • 法人の場合
  • 銀行のカードローン
  • クレジットカードのショッピング
  • 脱毛サロンの月額払い
  • スマホ代金の分割払い

除外貸付け

次の貸付けは総量規制になじまない貸付けとして、総量規制の「除外貸付け」に分類されます。

総量規制にかかわらず借入れが可能で、借入額も借入残高に含まれませんのでその後の借入れにも影響がありません。

  • 不動産購入のための貸付け
  • 自動車購入時の自動車担保貸付け
  • 高額療養費の貸付け
  • 有価証券を担保とする貸付け
  • 不動産(個人顧客または担保提供者の居宅などを除く)を担保とする貸付け
  • 売却予定不動産の売却代金により返済される貸付け

住宅ローン

住宅ローンは除外貸付け「不動産購入のための貸付け」に該当しますので、総量規制の対象外になります。

家や土地などの不動産購入以外にもリフォーム費用として組んだローンも総量規制の対象から除外されます。

自動車ローン

自動車ローンは除外貸付け「自動車購入時の自動車担保貸付け」に該当しますので、総量規制の対象外になります。

例外貸付け

次の貸付けは顧客の利益の保護に支障を生ずることがない貸付けとして総量規制の「例外貸付け」に分類されます。

総量規制にかかわらず借入れは可能ですが、借入額が借入残高に含まれますので、借入残高が年収の3分の1を超えた場合には新規の借り入れができなくなります。(「除外貸付け」や「例外貸付け」の対象になる借り入れを除く)

  • 顧客に一方的に有利となる借換え
  • 借入残高を段階的に減少させるための借換え
  • 顧客やその親族などの緊急に必要と認められる医療費を支払うための資金の貸付け
  • 社会通念上 緊急に必要と認められる費用を支払うための資金(10万円以下、3か月以内の返済などが要件)の貸付け
  • 配偶者と併せた年収3分の1以下の貸付け(配偶者の同意が必要)
  • 個人事業者に対する貸付け(事業計画、収支計画、資金計画により、返済能力を超えないと認められる場合)
  • 新たに事業を営む個人事業者に対する貸付け
  • 預金取扱金融機関からの貸付けを受けるまでの「つなぎ資金」に係る貸付け(貸付けが行われることが確実であることが確認でき、1か月以内の返済であることが要件)

配偶者貸し付け

配偶者貸し付けは例外貸付けの1つで、配偶者の同意があれば配偶者と合算した年収の3分の1までの借り入れができるようになります。

無収入の専業主婦でも夫の年収で借り入れできます。

ただしそのためには提出書類が4種類必要になりますので、手続きが少々面倒になります。

  • 配偶者の収入を証明する書類
  • 夫婦間の身分関係を証明する公的書類(住民票・戸籍抄本など)
  • 配偶者貸付を締結することについての配偶者の同意書
  • 指定信用情報機関への信用情報の提供などに関する配偶者の同意書

おまとめローン

おまとめローンも配偶者貸し付け同様に総量規制の例外貸付けに該当します。

複数の借入れを一本化するすることで「顧客に一方的有利となる借換え」であることが前提になりますので、有利にならないおまとめローンは適用されません。

なお、下記が例外貸付けに該当するおまとめローン(借換え)の条件となります。

  • 借換えの対象となる債務は、貸金業者からの借入債務全般。銀行からの借入債務や、親族・知人などからの借入債務は対象になりません。
  • 「借換え後」の金利が、借換え前の金利を上回らない。
  • 返済方法は、約定に基づく返済により段階的に残高を減らしていくことを要件とする。
  • 1ヶ月の負担額について、借換え後の負担額が、借換え前の負担額を上回らない。
  • 担保・保証に係る要件について、借換え後の条件が、借換え前の条件より厳しくならない。

個人事業者の場合

個人事業主の場合、借入計画書(事業計画、収支計画、資金計画)の提出により、返済能力を超えないと認められる場合において借入計画書上限金額に特段の制約なく借り入れすることができます

なお事業所得のうち安定的な収入と認められるものについては総量規制の基準となる年収とみなされますので、借入計画書の提出がなくても3分の1を超えない範囲で借入可能です。(確定申告書などの事業所得に関する証明書の提出が必要になる場合があります)

法人の場合

法人向けの貸付けは総量規制の対象外です。

ただし実際の融資額は借入計画書等など貸金業者で求められた書類提出やその中身、与信によって決められますので、年収の3分の1を超える金額の借り入れを保証するものではありませんので気をつけましょう。

銀行のカードローン

貸金業者に該当しない銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫などからの借入れは、貸金業法の規制(総量規制)の対象外になります。

総量規制の影響で貸金業者からお金が借りられなくなった方でも、銀行カードローンであれば借りられるケース(金融機関の審査によって異なる)もあります。

クレジットカードのショッピング

クレジットカードのキャッシングは総量規制の対象になりますが、ショッピングは対象になりません。

そのため、ショッピング枠に関しては年収の3分の1を超える限度額が付与されることが多々見受けられます。

脱毛サロンの月額払い

脱毛サロンや痩身エステ、英会話スクールなど数十万円の高額ローンは総量規制の対象外になります。

分割ローン・ショッピングローンは割賦販売法が適用されるため、貸金業法の総量規制は適用されないのです。

スマホ代金の分割払い

携帯会社の2年割のようなスマホ代金の分割払いの制度も総量規制の対象外になります。

脱毛サロンの月額払いと同様に割賦販売法が適用される分割ローン・ショッピングローンに属しますので、総量規制は適用されません。

総量規制の罰則について

もし総量規制である年収の3分の1を超えて借り入れを行った場合、貸金業者から新規借入ができなくなる他にペナルティや刑罰等の罰則はありませんので安心してください。

一括返済の要求や利息の引き上げ等の処置を取られることもありません。

貸金業者は行政処分に

なお、契約者の年収の3分の1を超える貸付けを行った貸金業者は、業務指導・営業停止などの行政処分がくだされます。

貸金業者が年収と借入残高を把握できる理由

貸金業者が総量規制のチェックを行うには年収と借入残高の情報が必要になりますが、申込内容を少し誤魔化せば限度額を引き上げられると思いませんか?

実際は「収入証明書の提出」と「信用情報機関の照会」によって把握されておりますので、虚偽の申込内容は通用しません。

収入証明書の提出

貸金業者は収入証明書の提出を求めることで年収を把握します。

貸金業者は、以下の場合において個人の収入を証明できる書類の提出を求めることが法律上義務付けられています。

該当しない借入額なら収入証明書の提出は求められませんが、利用頻度や利用実績、返済状況によって途上与信時に提出を求められる場合があります。

  • 1社の希望借入額が50万円を超える場合
  • 複数社の借入残高が100万円を超える場合

信用情報機関の照会

貸金業者は申込者の審査を行う際に信用情報機関に登録されている個人情報の照会を行い他社からの借入残高や返済状況などを確認します。

貸金業者はCICJICC、銀行はKSCに加入し、貸付け金額、会員情報の登録/更新、返済状況などの記録を残しています。

登録された情報はCRIN(Credit Information Network)」という情報ネットワークによりCIC・JICC・JICC・KSCで共有されておりますので、JICCに加入していない銀行でもJICCに登録されている信用情報を把握することができます。

カードローン会社信用情報機関
日本信用情報機構(JICC)シー・アイ・シー(CIC)全国銀行個人信用情報センター(KSC)
消費者金融プロミス
SMBCモビット
アコム
アイフル
レイクALSA
銀行三菱UFJ銀行
三井住友銀行
みずほ銀行
りそな銀行
じぶん銀行
オリックス銀行
新生銀行

総量規制に関するよくある質問Q&A

最後に総量規制に関するよくある質問をまとめました。

この記事で解決できなかった疑問や質問のある方は、記事下のコメント欄に投稿していただければ順に回答させていただきます。

リボ払いや分割払いは総量規制の対象?

クレジットカードのショッピング利用のリボ払いや分割払いであれば総量規制の対象外になりますが、キャッシング利用のリボ払いなら総量規制が適用されます。

返済方法総量規制
ショッピングキャッシング
リボ払い対象外対象
分割払い対象外分割払いはできない

保証人がいれば総量規制は適用されない?

担保や保証人の有無、消費目的か事業目的かの資金使途にかかわらず、個人向け(個人事業者を含む)の貸付けは、原則として総量規制の対象となります。

総量規制はクレジットカードの審査に影響する?

総量規制の年収3分の1を超えたキャッシング枠を希望した場合ならクレジットカードの審査に影響を与えます。

ただし100%審査に落ちるわけではなく、キャッシング枠だけが付与されず、ショッピング枠だけ付与された状態で発行されることもあります。

年収の3分の1以内であれば必ず借りることができますか?

総量規制の年収3分の1以内の希望額であっても、貸金業者の審査次第では少ない限度額、もしくは審査否決になる可能性もあります。

現在の借入状況や年収だけでなく、様々な要素を加味した上で審査がおこなれますので、必ず借りられるというわけではありません。

総量規制を踏まえて計画的な借り入れを

不便に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、総量規制は皆さんの多重債務や過度な借り入れを守るための制度です。

貸金業法の対象外の金融機関や闇金からお金を借りれば総量規制の対象にならないかもしれませんが、それは本質的な解決になりません。

まずは自身の出費や返済能力を冷静に見極め、決められルールの中で安全かつ最大限借り入れを活用できる術を身につけていきましょう。

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